2010年11月28日日曜日

ブナの森を歩く

 ブナの森を歩きます。珍しく快晴、こんな日は森の中が一番です。すっかり葉を落とした森は、秋の陽を吸い込んだように、明るく穏やかです。
 今日は、版画「ブナ樹百選」の為の取材です。いつもは銘木だけを探して歩くのですが、今回はありきたりの樹形を意識しています。
 版画という表現をするとき、銘木だけでは味気ない気がしてきました。
 もともとブナには銘木は存在しないのかも知れません。ごく近年まで粗末に扱われた木ですから。
 でも山に登るたびに、ブナが好きになります。
 そしてブナの森が褒められるようになった昨今、自分のことのように嬉しいのです。
 もうかれこれ、4時間近くブナの森を彷徨しています。そろそろ下山しないと明るいうちに帰れないでしょう。
 ここから登山口まで2時間も掛かるのですから。






 この冬100枚の版を彫ろうと決めました
この版で10枚目の完成が間近です。
 順調なようですが、これが大変!
手首が腱鞘炎みたいになったり。
 4本で交互に使っているニードルも、針先がどんどん短くなっていきます。
 私もニードルも、身を削る思いで、版をせっせと削っています。
 あと90枚です。

2010年11月24日水曜日

晴れ日は山「稜線慢歩」

新潟市の郊外に五頭山という山があり、いくつかの山々で連峰をなしています。
その中に菱が岳があり、五頭山へ縦走路でつながります。とても人気の高い縦走路で多くの人が辿ります。その中間地点から見る写真中央奥が飯豊連峰の大日岳と飯豊本山です。
この景観を見ながら一時間半ほどかけて歩くのですが、まさに「稜線慢歩」!
11月、冬を迎える前のつかの間の安穏です。
菱が岳山頂まで2時間五頭までの縦走1時間30分五頭山からの下山1時間の計4時間30分の登山になります。

2010年11月20日土曜日

多摩美術大学版画の40年を観る

新幹線です
今日は はれて おのぼりさんです
山里のアトリエにいますと この新潟駅でも大都会です。いつもは車で出かけるのですが今日は仲間数人との東京行きです。
ギャラリー&版画工房EM-stの皆川徳志さん画家の宮下正孝さんや私を入れて6人で、多摩美大美術館での「Print  Compositon 2010」のを観るためです。
今回は多摩美大の準教授佐竹邦子さんのご紹介があって実現しました。
佐竹さんはすでに著名な版画家です。新潟でも何度か個展があり、そのたびに見させていただき感動しています。
今回の展覧会は「多摩美術大学版画の40年」ということで名だたる版画家や卒業生の作品が惜しげもなく公開してあります。それぞれの作品が手法も含めてとても個性的で、大いに勉強になりました。
その後、佐竹さんに多摩美大を案内していただきました。キャンバス全体が丘を利用したつくりで、素晴らしい光景でした。教室では若い作家たちが懸命に制作中でした。今の若い人達の方が昔の若者よりまじめ?と思いながら豪華な設備を羨ましく思いました。

2010年11月17日水曜日

五頭連峰初冠雪です

 散歩道から見た風景です。我がアトリエはこんな山里にあるということです。
 11月16日は、五頭連峰の初冠雪でした。
 例年なら初冠雪の日には必ず登山するのですが、今回は事情があり付近の散歩だけです。
 アトリエの裏山でもある五頭連峰は、これから美しくなります。
 吹雪いているときは危険ですが、天気の良い日の登山は格別です。

2010年11月15日月曜日

ドライポイント始めました「ブナ樹100」

寒い日が多くなりました
わがアトリエは風通しが良くて
これからの季節にはとても不向きです

と、いうわけで逃げの一手
版画をすることにしました
しかもドライポイント
暖房の効いた部屋で
机に座って、カリカリと引っ掻いています
ドライポイントというのは硬い版に
金属の針などで引っ掻いたり、削ったりします
エッチングと違って薬品を使わずに済みますから
とてもお手軽な版画です

テーマは「ブナ樹100」
あっさりブナの木を百枚 彫上げる決心をしたのです
果たしてこの冬何枚仕上がりますか?

というわけで最初のプリントがこれです
これからも多様なブナ樹を彫るために
取材のための山登りが多くなります
雪山の樹形はことさら美しいのです。
けっして 山登りしたい口実ではありません。

2010年11月8日月曜日

アートウオッチング2010開催中です

 アートウオッチング2010
大盛況です、うれしい瞬間です。
でも作家たちは、来年のアートウオッチング2011に向かって始動の日です。
「より自由に・より大胆」に
アーチストは思い切り弾けたい!
おそらく来年は
今年とは全然違う形になっていくでしょう。
きっと鬼も笑いだすような
楽しいイベントになるといいですね

慈光寺そして津軽三味線(さとうあきら・ゆうき)

杉の巨木の参道があります
その向こうに越後の名刹「慈光寺」はあります。
村松藩という城下町だったはずれに白山という山があって、その登山口でもあります。
この慈光寺さんには度々訪れていて、もちろんそこから白山への登山もしています。
今日訪れたのはギャラリー「ページ・ワン」のオーナー宮崎さんが中心になって企画した津軽三味線の演奏会日だったからです
会場は広いお寺の本堂で、すでに大勢の人で埋め尽くされています。
津軽三味線奏者は佐藤 知(あきら)・佐藤悠紀(ゆうき)という若い兄弟です。その才能もさることながら努力を惜しまない、そして謙虚な人柄を宮崎さんは評価して応援しています。今回は和太鼓の本間 航さんとの共演になり、いずれも圧倒的な迫力をもつ楽器だけに聴きごたえ十分でした。
それにしてもお寺の本堂はすごい。
奏者たちに もっと強く・もっと激しくと煽っているようで まさに余裕です。
永年 風雪に耐えてきたお寺の本堂おそるべし。デス・・・
この演奏会は地元の「オルキージャの会」を中心にボランティアによって大成功をおさめたとのことです。無償の努力は美しい

2010年11月5日金曜日

アートウオッチング2010飾り付け

アートシーン2010の飾り付けです
明日のオープンを控え、仲間たちの作業が進みます。
作家にとって一番幸せな時かもしれません
だれも 労いさえすれ非難する人はいません。
作家が自己満足の至福に浸る瞬間です。
よかった・・よかった・・




飾り付けがすみました
その中で
私の一押しは
「半間道子」さんの作品です
カーテンごしに見える風景も楽しいですが
三冊の画帳の中に込められた作品には、半間さんの日常の視点が凝縮されています。
そのほかの方々も見せ方やプリントの方法に工夫を凝らしてあり、写真のもつ表現の可能性を、改めて感じているとこです。
多くの方に来ていただくとうれしいですね。