ブナの森を歩きます。珍しく快晴、こんな日は森の中が一番です。すっかり葉を落とした森は、秋の陽を吸い込んだように、明るく穏やかです。
今日は、版画「ブナ樹百選」の為の取材です。いつもは銘木だけを探して歩くのですが、今回はありきたりの樹形を意識しています。
版画という表現をするとき、銘木だけでは味気ない気がしてきました。
もともとブナには銘木は存在しないのかも知れません。ごく近年まで粗末に扱われた木ですから。
でも山に登るたびに、ブナが好きになります。
そしてブナの森が褒められるようになった昨今、自分のことのように嬉しいのです。
もうかれこれ、4時間近くブナの森を彷徨しています。そろそろ下山しないと明るいうちに帰れないでしょう。
ここから登山口まで2時間も掛かるのですから。
この冬100枚の版を彫ろうと決めました
この版で10枚目の完成が間近です。
順調なようですが、これが大変!
手首が腱鞘炎みたいになったり。
4本で交互に使っているニードルも、針先がどんどん短くなっていきます。
私もニードルも、身を削る思いで、版をせっせと削っています。
あと90枚です。
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