2010年12月6日月曜日

ブナの木を版画にしています

 ブナ樹を版画にしています。手法はドライポイントです。
 100枚の版が目標です。現在20枚を超えたところですが、一部をプレス機にかけました。
 彫るのと同様に、摺るのも大変です。
 自分が満足する摺りには、かなりの修行が必要です。
 それでも摺りあがると、嬉しいものです。
 ブナ樹をテーマに版画を始めたのは、ブナが好きと云う単純な動機からです。
 私は、よく山に登ります。
 登れば登るほど好きになるのですが、その一番のきっかけはブナ樹との出会いでした。
 さほど高くない標高から始まるブナの樹林帯は、標高1000m前後まで続きます。どこの山にもブナ林はあり、豊な森を作る重要な存在です。
 ブナの森は天然のダムだといわれますが、雨の日に森を歩くとよくわかります。
 少々の雨では、ブナの森は濡れません。
 ブナは、葉で雨を受け止めると、自分の幹伝いに根元に落とします。そこは厚い腐葉土で、雨水をどんどん吸い込み蓄えていくのです。森のダムの始まりです。
 そしていつの日か濾過され、清水となって湧きだします。
 その清水が源流となって、徐々に水量を増やし、川になるのはご承知のとおりです。
 ブナは太い幹の割には、枝を広げません。
込み合うと、お互いの枝を短くして譲り合っているようです。
 寿命もさほど長くないようです。300年から400年ぐらいで?多くの木は枯れていくようです。
 四季折々、その美しさは飽きることがありません。
 山も、一頃は中高年ばかりでしたが、最近若い人が増えました。
 その方々も、ブナの森を歩いてくれるでしょう。
 そして、森が美しく気持ち良いことを実感すると思います。

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