新潟県と福島県を山越えで結ぶ古道があります。かって、越後や会津の人々が、営みのための用向きに、それぞれの想いをこめて超えた険しい山道です。
人々にとって「八十里越え」と呼ぶこの古道は、きっとかけがえのない街道だったでしょう。そんな情念を肌に感じながら私も歩いてきました。
かっては荷馬車も通ったといいますが、藪や崩落があって道を見失いそうなところもあります。しかしいたるところに清水が湧き、美しいブナの樹林を歩いていますと、不思議な力がみなぎってきます。きっと昔の人々はさほど辛い歩きだと思わなかった 、かもしれません。
0 件のコメント:
コメントを投稿